雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
『そうなんだな』


『うん。大学の時に知り合いを通じて紹介されて。卒業と同時に結婚した。すごく楽しい人で一緒にいて幸せだった』


『…』


律君は黙って何も言わない。


何か…言ってよ。


『でも、結局、誠実じゃなかったんだよね。平気で浮気するやつだったんだ。やっぱり男はあんな可愛い子に言い寄られると嬉しいよね。そりゃそうだよね、嬉しかったから浮気したんだもんね。きっと今は違う女と遊んでるかも知れないし。本当、あの人を信じた私がバカだっただけ。もう…いいかげん早く忘れなきゃね』


黙る律君の横で、私は知られたくない秘密をどんどん暴露してる。


おかしいよ、何か変な気持ち。


上手く言えないけど、ちょっとだけ心が軽くなったのは確かで…


その時、私の体が急にキツくなったのを感じた。


えっ…


『律…君…?』


そして…


次の瞬間、自分が律君の温かい体に包まれてることに気づいた。


嘘、今、私…


律君に抱きしめられてるの?
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