私の運命は、黙って愛を語る困った人で目が離せない。~もふもふな雪豹騎士にまっしぐらに溺愛されました〜
 ばっとスノウは上半身を起こした。暑い季節柄、大きな窓を開いているせいか、外のひやっとした風が素肌に触れた。

(……夢? あの時の)

 すぐ隣で寝ているティタニアの姿を確認して、ほっと大きく息をついた。あの時から始まる三年間の記憶はもう思い出したくない。彼女のことしか考えられないのに、彼女には決して会えないのだ。まるで生き地獄のようだった。

 呼吸をする毎に規則正しいリズムでティタニアの胸はふるっと揺れた。昨夜そういうことをした後、すぐに寝たので彼女も見るも艶かしい裸体だ。それをすこしの間見ているだけで、むくむくと起きあがる自分自身を止めることは出来ない。

(昨日もいっぱいしたし、またしたいって言ったら怒るかな……)

 スノウはこういうことは絶対にティタニアとしかしたくなかったし、彼女と番ったのはついこの前だ。初めて味わう快感は凄まじく、まるで覚えたての猿のように、盛ってしまうのは仕方なかった。

 やっと手に入ったばかりの彼女をじっと見つめた。このティタニアは、自分の夫であるスノウのすることに対して、あまり否を言う事はない。

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