【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
わたしが凌玖先輩とふたりで登校したいのは、一緒にいたいだけ?
……ううん、それだけじゃない。
凌玖先輩といると、心があたたかくなって、素直に嬉しいって思えて、自然と笑えるから。
わたしが楽しくしてると、凌玖先輩も優しく笑ってくれるから。
それはすごく心地がいいもので、もっと凌玖先輩に近づきたいって思うから……。
「朝のことは、俺から関本に言っとく」
「あ、いえ! わたしから言います。朔夜くん、なんだか凌玖先輩のこと警戒してるみたいで、また失礼なことを言ったら申し訳ないです」
凌玖先輩を嫌な思いにさせたくない。
それに、わたしから伝えたら朔夜くんもわかってくれるはず。
わたしが凌玖先輩といたい気持ちは大きくなってる。