【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。

°



それから学園のこととか、授業のこととか、華恋ちゃんの好きなこととか、いろいろお話をして過ごした。

帰る時間になって、バイバイをして家に向かう。

もうすぐ家の前に着くところで、上からわたしを呼ぶ声が聞こえてきた。



「歌桜!」



その声がしたほうを見上げると、朔夜くんが自分の部屋の窓から顔を出してた。


少し、慌ててる……?



「いまそっち行く」



そう言われて、1分もしないうちに玄関から出てきた。

走って来てくれたのか、向かい合う朔夜くんが息を整える。



「そんなに急がなくても待ってるよ。どうしたの?」

「……いや。なんか、会いたくなっただけ」

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