【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。


なにか用でもあったのかと思ったけど、そうでもなかった。

教室も一緒だし、いつでも会えるのに……。


当たり前のことを言う朔夜くんがおかしくて笑った。



「なにそれっ。クラスでも話せるよ」



今日も休み時間に何度か話したような……?



「ゆっくり話せないじゃん。最近は先輩がいるし。……けど、歌桜に会ったらそんな気持ち飛んだわ」

「そう……?」



朔夜くんの頬がほんのり赤くなった気がした。

ちょっとでも元気になってくれたならよかった。


安心してたら、朔夜くんが試すような質問をしてきた。



「……昨日、先輩と出かけたんだって?」



思わず驚いて目を見開く。

その情報、どこから……!



「えっ……! 朔夜くんに話したっけ?」

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