【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。


もう少しあとだったら、かかってきてすぐの電話に出れたかもですが……!

申し訳なさを伝えたつもりだったけど、凌玖先輩の声色が変わった。



『関本と……いたんだ』



そのひと言で、朔夜くんの話題はあんまり出さないほうがよかったって思い知らされる。



「でも、ちょっと話しただけで」

『……うん。けど、歌桜が関本といると妬けるな……』

「大丈夫ですよ! 凌玖先輩が思ってるほど、朔夜くんとはなにもないので安心してください」



わたしがもらったぶん、凌玖先輩にも安心してほしかったから言った。

だけど、そんなことは励ましにならなくて。



『歌桜はそうでも、関本からしたらそうでもないよ。だから、あんまりふたりきりでいてほしくないな』

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