【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
『ありがとう。歌桜にそう言ってもらえただけでも、ゆっくり休めそう』
「はい……」
いつも凌玖先輩はわたしのところに来てくれるのに、わたしはこんな簡単に済ませていいの?
できることなら看病しに行きたい。
『あー……。やっぱ、だめだな。声聞くと会いたくなる……』
わたしよりも先に〝会いたい〟と言ってくれる凌玖先輩。
迷って、言葉にできず、終わってしまうところを繋げてくれる。
「わたしも、会いたいです」
会って、凌玖先輩を元気づけたい。
わたしができるならば……。
『……嬉しい。明日には治すから。学校終わったら……また声聞かせて』