【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
カメラ付きのインターホンを押して、返事を待った。
すると、若い女性の声が返ってきた。
「はぁい」
「あっ……! 小雛です。藍澤先輩のお見舞いに来ました」
「歌桜ちゃんね。凌玖から聞いてるわ。玄関開けるからちょっと待ってね〜」
すぐにわかってくれたようで、玄関がガチャリと開いた。
中から出てきたのは、花柄のエプロンを付けたお姉さん。
「こんにちは。どうぞ、あがって」
「はい!」
緊張で声が裏返りながらお邪魔させてもらった。
玄関ホールから広い……。
イメージ通りの大きな家で、つい見渡してしまう。
「凌玖の彼女が来るって聞いたから、びっくりしちゃった。こんな可愛い子とお付き合いしてるなんてっ」