【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。


とんでもない発言をしてマイクを置くと、綺麗な姿勢のまま壇上から離れた。


えっ……。


ええーっ!?



「特別な人ってどういうこと!?」

「先輩、好きな人いたの!?」

「生徒会長とどんな関係なの!?」



周りの生徒たちがわたしに向かって質問攻めしてくる。


そんなこと言われたって、わたしも今日はじめて会ったばかりで……!

特別なんて、ひとことも……。



「ねぇ、話聞かせてよー!」



わ、わたしもわかんないよ……っ!

頭がグルグルしてきて、なんだかクラクラしてきた。


前が歪んで見える……。

もう、むり……っ。



……そのあとのことは、パタリと本が閉じられてしまったように記憶が途絶えてしまった。

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