【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。

°




「ん……」

「歌桜、大丈夫か?」



聞き覚えのある優しい声で名前を呼ばれる。


誰……?

ゆっくり目を開けたら、白い天井があった。

周りには羽の入ったふかふかな布団に包まれてて……。



「ここ……は?」



どこ……?



「保健室。体育館で気を失ったんだよ」



そう話してくれるのは、さっきまで壇上にいた藍澤先輩……だった。



「っ!?」



びっくりしすぎて、反射的にお布団を顔の半分までかぶった。

な、なんでここに……っ。



「そんな驚かないで。……いや、驚かせてごめん」



なんだか申し訳なさそうな顔をしてる。

わたしが藍澤先輩を困らせてる……?



「あっ……えっと! 大丈夫……です」

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