【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
すべてをわかってるかのように聞いてくる朔夜くん。
「なにって……?」
「元気ないじゃん。藍澤先輩のことで悩み?」
隣にいる朔夜くんが横目で聞いてくる。
わかっちゃう……?
「うん。ちょっと……ね」
「まさか、なんか言われた?」
険しい顔になって寄りかかるのをやめた。
拳にぎゅっと力を入れてわたしを見る。
か、勘違いさせちゃった……!
「違うよ! わたしが勝手にモヤモヤしてるだけ」
慌てて否定したら、怒りを抑えてくれた。
逆にふてくされたように話す。
「勝手にか……? 歌桜がそうなってるなら、いつもと違うことくらい気づくと思うけどな」
それは、凌玖先輩が……?