【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
わたしが目を見開いても、見つめる凛々しい顔は崩れない。
え……?
藍澤先輩がわたしを好き……?
わたしが藍澤先輩の彼女になる……?
まだ夢の中にいる……?
「え、っと……!」
心の中で繰り返していくうちにだんだんとその意味がわかってきて、顔からボッと湯気が出て真っ赤になった。
やっ、そんな……。
藍澤先輩がわたしのこと好きなんて……!
「だめ……だった?」
捨てられた子犬のように眉をハチの字にして悲しい顔をする。
う……。
違うんです。
傷つけたいわけじゃなくて、なんて答えたらいいかわからなくて……。