【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。


わたしが声をかけたらピクッと耳を動かした凌玖先輩が振り返った。



「可愛い。いいね、うさぎの格好」



愛おしそうに見つめてくれるから、頬が熱くなってくる。



「凌玖先輩に言ってもらえて決めました」



だから、いちばん見てほしかったんです。



「嬉しい。本当は誰にも見せないで、俺だけに見せてほしいくらい」



ずっと〝独り占めしたい〟って言われてるみたいだ。

凌玖先輩って、すごい独占欲強いんだな……っ。



「じ、じゃあ、もう少しここにいますか……?」



わたしも、もっとふたりでいたい……。

生徒会室を出たら凌玖先輩だけじゃなくなっちゃうけど、この時間が長くなるほうが嬉しい。



「大胆だな、歌桜は……」



そう言って顔を赤らめた。

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