【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
「っッ!?」
名前を呼ばれでビクッと肩が跳ねる。
朔夜くんの声がして、反射的にエリを戻した。
振り返れば、しっかり朔夜くんと目があった。
「藍澤先輩とまわるって張り切ってなかった?」
どんどん近づいてくるので、隠したエリをきゅっと手で握る。
「う、うん。イベントの手伝いがあるみたいで、行っちゃったの」
「なるほど。生徒会長だしな……」
やっぱり、忙しいよね……。
しゅんとしたら、朔夜くんが横目で話してきた。
「つーか、その格好やばいんだけど」
「え……?」
なんだか照れてるように赤くなってる。
やばい……?
「うさぎって聞いてたから似合うと思ってたけど……。可愛すぎて見ちゃうわ……」