【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
「……そんなことないよ。もっと頑張らなきゃいけないこともたくさんある」
なにかを強く主張するように言った。
上を目指そうとする藍澤先輩はかっこいいな……。
今日のわたしも、藍澤先輩にすこしでも可愛いって思ってもらいたくてオシャレしてきた。
楽しい時間になるように頑張らないとね!
「ねぇ、歌桜」
「はい……?」
歩きながらわたしのほうを見て呼びかけた。
「俺のこと、名前で呼んでほしい」
そう言われて、ドキッとした。
名前……!
藍澤先輩のことを……?
「な、馴れ馴れしくないですか?」
「歌桜とはもっと親しくなりたいよ。今日は歌桜とふたりきりのデートだし」