【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。

°



わたしが行きたいお店とその周辺に寄って、いろいろなものを見た。

フラッと別のところに行こうとしたら、凌玖先輩が声をかけた。



「ついでに見たいところあるんだけど、いい?」



指をさしたのは女性に人気のジュエリーショップ。



「はい」



もしかして、凌玖先輩がわたしと行きたいって言ってくれたところ?

でも、〝ついでに〟って言ってたし、違うかも。

凌玖先輩なら『ここだよ』って案内してくれるはずだから。


そうだとしたら、誰への贈りものなんだろう。
わたし以外の女の子……?


なんて考えた瞬間、胸がチクッと痛くなった。


凌玖先輩にだっているよね。

わたしの知らない親しい仲の人……。

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