【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
きゅっと目をつむって、凌玖先輩を待った。
それから数秒。
期待した唇にはなにも触れてこなくて……。
「……はい、できた」
その声でそっと目を開けると……。
「ここ、見て」
自分の胸もとの上を指さす凌玖先輩。
同じように見たら、ピンクゴールドのネックレスがついてた。
ハートの形をしてて、小さな宝石が埋め込まれてる。
わたしが一目惚れして見てたネックレス……。
「歌桜にプレゼント。すごい似合ってる」
微笑む凌玖先輩は王子様のよう。
プレゼントって……。
「これって、今日のアクセサリーが売ってたお店の……」
「そう。実は、歌桜にあげたくて寄ったお店だったんだ」
わたしにプレゼントするために……?