ただ1人の皇女様
私は興味津々に中庭の方へと足を運び白いカーテンで覆われたベットソファーに近づくと人の気配を感じた。




─その刹那。




「誰だ。私の寝込みを襲うとは良い度胸だ、その度胸に免じて楽に殺してやろう。」




いつの間にか剣が私の首の横にあり、何人をも殺してきただろう殺気のこもった声と目。




─死ぬ。



あまりにも恐怖心を煽られリズナリアは腰を抜かた。



男はむくっと起き上がりカーテンを引き私の顔を見ると男は目を少し見開いた。




「お前...誰だ」




じーっと目を逸らさずこちらを見つめてくる男。




だ、だめだ...怖くて声が出ない、震えが止まらないよっ...




「陛下ーっ陛下っ!!どこですか陛下っ〜!」




中庭からも反響して聞こえる別の男の声




「ここだ。ハルト」



そう目の前の男が放つと別の男は気づきこちらへと走ってくる。




「陛下探しましたよっ!またこんな所で寝て風邪を引かれたらどうするのですかっ!」




「黙れ。死にたいのか?」



そう言うと男はビクッとしては"死にたくありません"とそう答えた。
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