ただ1人の皇女様
「って!どなた...です、、」



ハルトと呼ばれた男は私の顔を見て驚きが隠せていなかった。



「侵入者だ、お前が殺しておけ。」



そう言うとハルトと呼ばれた男はバッ...!と陛下と言われた男に目を向けた。




「で、ですがっ!この方っ...」




「黙れと言ったはずだが?お前もここで死ぬか」




また、あの威圧的な殺気のこもった瞳を向けてきた。




陛下ってことは私の父親...この人が、、?




あまりにも冷酷過ぎる男が私の母親を愛して私を産んだの?




いや、違うかもしれない...母を愛してなんかなくて一夜で出来てしまっただけの子かもしれない。




だけどここまで来て引き下がるなら最初っから来てない!伊達に一歳の頃から考えてきてないわっ!



よし、一言目が大事...間違ったら殺されると思った方がいい。




「ぱ、パパあいたかったっ...!」




ニッコリと笑うけけど声も全力で震えて顔と言葉が完全に一致していなかった。




ハルトとか言う騎士もビックリし過ぎて口あいてるし...



「消えろ...目障りだ」



そう言うと陛下はスタスタと中庭を後にした。
< 13 / 100 >

この作品をシェア

pagetop