ただ1人の皇女様
─そう私の母親、小説には1度だけしかその名前が書いていなかった。




本当にこの世界がヒロインは恋に落ちるなら合ってるはず。




「─ヴィーナスでしゅ」




これが私の最後の皇族である証...




騎士は目を見開き何かを決意しシャキっとした目に変わった。




「リズナリア様、いえ...リズナリア・デイ・ゼルノア・カルセリオン皇女様。帝国の星にお初にお目にかかります。私の名はラインハルト・フォン・ヴォルブァートです。陛下より侯爵の爵位を賜らせております。」




そうラインハルトに最上級の礼を賜った。




"ヴォルブァート"小説にも登場していた侯爵でエリアーナにとっても親切にしてくれていた人。




ヴォルブァート侯爵は代々騎士団長を輩出していて騎士のトップに君臨する家柄。



独自の軍も持つ最強の一族と言われている



代々の皇族もこのヴォルブァート一族を専属騎士にとこぞって契約を交わしていた。



ある世代では皇族内で取り合いになり大きな混乱を招いた事もあるくらい



それは今でも健在して貴族の令嬢達もヴォルブァートの騎士を自分の手にしたいと考えている。
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