ただ1人の皇女様
パパは私に今日初めて目を向けそう言った。



まさか陛下が誰かと一緒に部屋を出ていくとは思いもよらず伯爵は口をポカーンと開けたまま塞がらなかった。



「はいっ!」



私はパパの元へ小走りして部屋を出た。



その後ろをついてくるラインハルト



そしてスタスタと歩いていくパパに必死で追いかけるけど体力の限界が来た。



「パ、パパ...早いよっ、、」



チラッと横目で私を見るとこちらに戻ってくる。



「菓子ばかり食べているからそうなる。動け」



すると急に宙に浮いたかと思えば米を担ぐかのようにパパが私を担いだ。



え"っ...ま、まさか私パパに初抱っこされてる!?



それにパパに触ったのも何気に初めて...何故か自分から触るのは気が引けたから



だけど今私に触れてくれて凄く嬉しくて、だけど悲しくて、この感情はきっと私が2個の記憶を持っているから...



で、でもそろそろその担ぎ方は頭に血が上ってかなりキツイ、、



目を開けると目の前にはパパの背中がある。肩に担がれている状態だからお腹も締め付けられて頭にも血が上ってし、死ぬ...
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