ただ1人の皇女様
「姫様、皇帝陛下がお見えになられました。」


温室の外で待機していた騎士が少し緊張気味にそう言った。



すると温室に入ってきて迷うことなく私達の場所までくるパパ


「お父様っ...!」



「へ、陛下カルセリオン帝国の太陽に栄光と祝福をっ...」



私以外のビスター公子とウェイン公子、スェード様は緊張気味に席に立ち、エリアーナは嬉しそうにパパの元へ行く。



まだお父様って言ってたんだ...


本当にそろそろ怒るんじゃ、、



するとパパはエリアーナにも公子達にも目をくれず私をチラッと見た。


「...お茶会は楽しかったのか」



「え、あ...うん楽しかったよ、、」



パパに会ったの何週間ぶりだろ...ずっと皇宮に篭もりっきりだったし、私も意外と勉強とかで忙しかったから



「そうか。なら今日はこれで終いだ帰るぞリズナリア」


パパはスタスタと私の所に来て何故か抱き抱えられた。



「えっ!?パパ抱っこは要らないって!」



「騒ぐな。お前がこんな奴らのご機嫌を取らなくてもいい」


いや、そういう事じゃなくって!!


この状況に皆がついていけていなかった。
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