ただ1人の皇女様
「お、お父様っ!私も一緒に帰りますっ...!」


それでも負けじとエリアーナはパパに話しかける。


「なんだと?お前は皇族でもなんでもないだろう。俺に対するその呼び方も癇に障る、殺されたくなければ早く変えることだな」



─キーンっ...



と聞いた事のある、皇族の金眼を使う時の音がし私はギョッとパパを見た。



やばいやばい...その"人を支配する権能"は絶大な力を持つ



大人ならまだしも女の子に加えてまだ小さな子供にその圧は耐えられない。


だから私は─


"バチンっ..."



「え、えへへ...ごめんなさいパパったら何をするんだか、クラエス嬢ご無事ですか」



エリアーナだけではなく他の公子達も同様腰が抜けて地面に尻もちをついていた


「...何をする」


パパの目を手で塞いだ私の手をどけそう言った。


「何をするじゃないよっパパっ!そんな力使っちゃ駄目でしょっ!!」



私がパパを怒りながらも抱き抱えたまま温室を出た。


しかも挨拶も無しに帰るだなんて、、



本当カルセリオン帝国の皇族だからできることね。



「さっきから何を怒っている。あの小娘が生意気な口を聞くから言ったまでた」

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