ただ1人の皇女様
こんなに沢山前世から苦労してやっとしっかりパパに認めてもらえると思うと色んな感情が巡り巡って涙腺はすぐに緩む。



「お前はもう皇族の一員だ。カルセリオンの名に相応しい人間になれ」



「っ...うんっ、、頑張るよっ...!」



しっかり目を見てくれるパパに私もしっかりと返すようににっこりと笑った。



─それからはずっと礼儀作法にダンスレッスンの日々だった。



「姫様っ流石ですっ!リズムもターンも完璧でした!」



えっへん!伊達に前世からやってないわよっ!



「姫様は何をしても完璧にこなしてしまいます、私達が教えることがないくらいに」



毎時間毎時間先生に同じような褒め言葉を貰う



今は音楽ルームにいてピアノのレッスンを受けていた。


ん...?あの厳重に保管されてるあれってもしかして、、



「あれ...」


「ん?あー!あれはヴァイオリンと言う楽器ですね!唯一初代カルセリオン陛下が使えたとされる伝説の楽器です!」



えっ...初代カルセリオンだけが使えた楽器??



この世界にもヴァイオリンみたいな音がする楽器はあるけど日本に居た私達が見知った楽器の形ではない
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