ただ1人の皇女様
─コンコンっ


「姫様お迎えにあがり...」


ドアのノックが聞こえ誰かが入ってくるのを感じ後ろを振り返るとそこにはラインハルトが目を見開き私を見ている姿があった。



「ラインハルト...？」


「っ...！申し訳ありませんっ！姫様がお美しくてつい...お迎えにあがりましたっ！」



はっ...！としたのか早口になっていた。



「ありがとう、それじゃ行こうか」


「はいっ！」


そして今日は私の馬車で堂々と皇城の皇族専用の門をくぐる。



馬車を止めてラインハルトが先に降り私に手を貸してくれて皇城に入る



その門から入れば私がいなくなるまで使用人は頭を下げ続ける。



基本的に皇族がいる場合自分の職務を一旦中断し姿が見えなくなるまで頭を下げ続けなければならない



自分の主に仕事姿を見せることはご法度とされている。



そして平民、貴族に関わらず皇族に許可がなければ何があっても直で見ることは許されない



不敬罪になってしまうこともあると言う。



「姫様ここで陛下がお待ちです。」


そこは1度入ったことのある場所だった。

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