ただ1人の皇女様
こうして皇城に着き少しドレスと髪と顔を手直ししてパーティー会場の扉の前まで来た。


「行くぞ。」


まさかラインハルトだと思っていたのにパパがエスコートしてくれるなんて思わなかった。



『カルセリオン帝国、ギルデリオン・デイ・ゼルノア・カルセリオン皇帝陛下とリズナリア・デイ・ゼルノア・カルセリオン第1皇女殿下のおーなーりーっ!!』



そうアナウンスが聞こえると同時に重い扉がゆっくりと開かれ私達は進んでいく。



コツコツと歩いていると周りには大勢の貴族達が集まっておりずっと頭を下げ続けている



この光景...前までは私が頭を下げていた立場だったのにな...



煌びやかなレッドカーペットの上を優雅に歩くエリアーナの姿が脳裏に浮かび上がる。



「リズナリア。このままあいつらの頭を下げ続けてやろうか?」



玉座まで来て全ての人が見渡せる、誰一人頭をあげずに...



「いやいや...流石にダメだよそれは、、」



本当に実行しようと思ってたの...?



「そうか。ならば仕方ない」



真剣な顔、この人本当に下げ続けさせようとしてたわ...

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