ただ1人の皇女様
普通は婚約者か未婚の兄弟、それか相手もデビュタントで初ダンスの人かのどれか



最後の選択肢は本当に稀で貴族達は生まれたと同時に婚約者がいる人も多くない。



そして貴族は絶対と言っていい程兄弟がいる、だから兄弟もいない婚約者もいない私は結構珍しいタイプ


はぁ...どうしよう、どうせ誰も私と踊ってくれる人居ないだろうし。



最悪お兄ちゃん的存在のラインハルトと踊ればいいっか!



私主催の催しもあるし忙しいのでぱぱっともう踊りましたよ〜の雰囲気を醸し出して紛れよう。



「姫様っ!この度はお誕生日にデビュタント、誠におめでとうございますっ、先日私の息子エルドルトが大変お世話になりましたっ」



ビスター公子とよく似た茶髪に灰色の瞳をしたおじさんが初めに話しかけてきた。



「ビスター公爵ありがとうございます。私こそ大変有意義な時間ありがとうございました。」



最初は少し恐怖感が見られたけれど笑顔で対応すると安心したのかニコニコと笑っていた。



「どうですかな?私の息子は!我ながら優秀な子に育ったと思うんですが!姫様のお相手にこれ程良い相手は中々おりませんっ!はははっ...!」



これは...婚約者にどうかと言うことかな、、


< 84 / 100 >

この作品をシェア

pagetop