ただ1人の皇女様

「お話の所大変申し訳ありません。姫様...ご準備を」


なんて返事すればいいのか迷っていたら近くにいた侍女が私を呼んだ。



ナイスタイミング...！



「分かったわ。申し訳ありません用事がありますのでまたの機会に...」



「それはそれは...ではまたの機会に、、」



少し惜しいそうにしているが皇女の用事を邪魔する事は出来なかった。



こうして私はホールから出て演奏の為にヴァイオリンを持ちチューニングをしてからまた、ホールの壇上に上がろうとした



─その瞬間。



パァー！！っと1人の人物から強い光が放たれた。



「な、なんだ！？」



「あそこのご令嬢から光がっ...！！」



可愛らしいピンクのフリルに胸元に薔薇が並べられたプリンセスドレス



間違いないっ...！エリアーナの精霊の力が発現したんだっ！



「精霊召喚士がこんなめでたい日に誕生するなんて！！」



「あれってクラエス伯爵令嬢だろ...皇族の一員になるって噂は本当だったのか...」



「だが精霊召喚士だとすれば令嬢の地位も揺るがなくなるだろう！」



やっぱりヒロインって凄いな...いくら私が皇族になって私の為のデビュタントだとしても最後は全部持っていく...