ただ1人の皇女様
あと半年もせずに入学式があるのにヒルデス子爵が了承して学園を統治出来るんだろうか...?



「心配は要らない。俺に出来ないことは何一つとして無い」



キラッと金色の瞳が光る。



「ヒルデス子爵なら学園...行ってもいいかなっ」



前の貴族の身分が学園のカーストとなっていた頃が変わりますように...



そう言うとパパは物凄い速さでヒルデス子爵を学園長に任命し新しい校則を作りあっという間に学園を統治していった。



─カチャ...



「流石パパとヒルデス子爵ね...半年もかからずにそこまで立て直すなんて...」




アフタヌーンティーを嗜みながらラインハルトの報告を聞いていた。




「元々学園には目に余る行動が多々報告されていたので学園長交代は時間の問題でした」



なるほど...



「完全ではないけれど身分を伏せるっていい考えだと思う。社交界で顔が割れている人達にはどう対処するのかな?」



デビュタントから5年もの月日が経てば社交界でもある程度の人達はどこの家門か把握出来る



現に私もエリアーナやビスター公子、ウェイン公子、スェード子息達の身分を知っている。

< 96 / 100 >

この作品をシェア

pagetop