相性がいいみたいなのですっ
まいりましたっ!
「修太郎さん、これなのです」
藤原家の玄関先。
金曜の仕事後に日織さんをお迎えに上がったら、白のニットにラベンダー色のマキシスカートをお召しになった日織さんが、にっこり笑って下駄箱前に置かれた大きな袋を指さしていらした。
一升瓶入りの木製化粧箱が2つ入っているようにしか見えないその袋に、僕はあれは本気だったのですね、と思わず脱力する。
「日織、何も2本も持っていかなくても。1本でいいんじゃないの? 修太郎さんも呆れていらっしゃるわ」
そんな日織さんの横。お義母さんが眉根を寄せてオロオロなさって。
その後ろでお義父さんが、
「いいじゃないか、母さん。持って行ったからって全部飲まないといけないというわけじゃなし。修太郎くんの家に置かせてもらっておいて、2人でちびちび飲めばいい」
とおっしゃって。
それはそうだな、と僕も思ったのだけれど。
藤原家の玄関先。
金曜の仕事後に日織さんをお迎えに上がったら、白のニットにラベンダー色のマキシスカートをお召しになった日織さんが、にっこり笑って下駄箱前に置かれた大きな袋を指さしていらした。
一升瓶入りの木製化粧箱が2つ入っているようにしか見えないその袋に、僕はあれは本気だったのですね、と思わず脱力する。
「日織、何も2本も持っていかなくても。1本でいいんじゃないの? 修太郎さんも呆れていらっしゃるわ」
そんな日織さんの横。お義母さんが眉根を寄せてオロオロなさって。
その後ろでお義父さんが、
「いいじゃないか、母さん。持って行ったからって全部飲まないといけないというわけじゃなし。修太郎くんの家に置かせてもらっておいて、2人でちびちび飲めばいい」
とおっしゃって。
それはそうだな、と僕も思ったのだけれど。