聖なる夜に、始まる恋
それから、空港を出た私たちはバスタ-ミナルに向かう。約2年の時を過ごした南カリフォルニアの空気は温暖で心地よかったけど、11月もそろそろ後半に入ろうかという日の夕暮れ。その空気は肌寒い。そうだよね、あとひと月もすればクリスマスだもんな・・・。
都内に向かうハイウェイ・・・じゃなくて高速道路は混んでいた。今夜は都内のホテルで一泊。この時間なら、まだ全然自宅に帰れるんだけど、明日お世話になった人に帰国の報告と今後の相談の為にお目に掛かることになっているので。
到着予定時間から30分ほど過ぎて、バスはホテルに到着。
(やれやれ、やっと着いた・・・。)
そんなことを思いながら、私はチェックインの為にフロントへ。ピーク時間からは、やや外れてはいたが、それでもチェックイン待ちの列は出来ていた。その列の最後方について数分。
「お待たせしました、どうぞ。」
にこやかに呼び掛けて来た、女性フロントクラ-クの姿に、ふと私の心はギュッと痛む。唐突にある人のことを思い出してしまったからだ。
私の内心など知る由もないそのクラ-クさんの、いかにもホテリエらしい折り目正しい接客を受け、ルームキ-を手に取った私は、彼と共に部屋に向かう。
エレベ-タ-を降り、部屋に入る前に
「夕食はどうする?」
と彼が聞いて来た。
「う~ん、私はいいかな。なんか疲れちゃった。ベッドの上で大の字になって寝っ転がりたい気分。」
その答えに
「そうか、OK。じゃ、明日。」
笑いながら、彼は答える。
「うん、よろしくね。」
そして私たちは、それぞれの部屋に入って行った。
都内に向かうハイウェイ・・・じゃなくて高速道路は混んでいた。今夜は都内のホテルで一泊。この時間なら、まだ全然自宅に帰れるんだけど、明日お世話になった人に帰国の報告と今後の相談の為にお目に掛かることになっているので。
到着予定時間から30分ほど過ぎて、バスはホテルに到着。
(やれやれ、やっと着いた・・・。)
そんなことを思いながら、私はチェックインの為にフロントへ。ピーク時間からは、やや外れてはいたが、それでもチェックイン待ちの列は出来ていた。その列の最後方について数分。
「お待たせしました、どうぞ。」
にこやかに呼び掛けて来た、女性フロントクラ-クの姿に、ふと私の心はギュッと痛む。唐突にある人のことを思い出してしまったからだ。
私の内心など知る由もないそのクラ-クさんの、いかにもホテリエらしい折り目正しい接客を受け、ルームキ-を手に取った私は、彼と共に部屋に向かう。
エレベ-タ-を降り、部屋に入る前に
「夕食はどうする?」
と彼が聞いて来た。
「う~ん、私はいいかな。なんか疲れちゃった。ベッドの上で大の字になって寝っ転がりたい気分。」
その答えに
「そうか、OK。じゃ、明日。」
笑いながら、彼は答える。
「うん、よろしくね。」
そして私たちは、それぞれの部屋に入って行った。