いつまでも、君が大好きです。
「、、、本当は、嫌だよ?」
「、、、、。」
「私だって、もっと湊都と一緒にいたい。離れたくないよ、、、。」
「美奈、、、。」
「でも!私知ってるから。湊都がサッカーに本気なこと。ちゃんと分かってるから。だから私は別に、、、、。」
本音を言ってしまったと思って、急いでフォローを入れようとした瞬間、私の口は塞がれた。
一瞬何が起きたか分からなかったが、いつまでも私の口に触れ続けている、この柔らかいものが湊都の唇と分かるまで、あまり時間はかからなかった。
「、、、っん、、」
お互いがゆっくりと唇を離す。
「、、、それ以上別にいいっていったら、またするよ?」
「、、、、意地悪。」
「、、、っぷ。あはは」
「、、、っ、はは」
2人同時に笑い始めた。
なんだか急におかしく思えてきて。
「みーな。」
「なーに?湊都」
「すき。」
聞きなれたその言葉。
でも、いつもよりも私の心に深く響いた。
「ふふ。私も。」
そうだけ言うと、湊都は少し悲しそうな顔をした。
そんな仕草さえも可愛く思えてしまう。
私は抱きしめられたまま湊都の耳にゆっくり口を近ずけた。
「だーいすき。」
その言葉を聞いた湊都は、耳を真っ赤にして顔を背けた。
「、、、近すぎ。反則。」
たしかにさっきのはいつもよりも近かったかも。
「湊都が、大好き。いつまでも一緒にいたい。」
「うん。どれだけたっても、ずーっと一緒にいよう。」
「約束だよ?」
「あぁ、約束」
そうして私たちは、キスを交わした。
いつものやさっきのキスとは違う、誓いのキス。
どんなことが起きても、私たちなら乗り越えられる気がした。

でも、そんなことあるわけなくて。
この時の私たちは何も知らなかった。

もう、私たちが一緒にいられる時間は限られていることに。
私たちが別れるまでのタイムリミットは黙々と近づいていることに。
< 10 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop