ワスレナグサ。〜忘れたくない君との恋〜


「...ら」


「...松村!!!」


再び目を覚ますと、

心配そうに見つめる、
先生と、ウメちゃんの姿があった。


「良かった...!」


「咲良、大丈夫!?」


先生はもちろんジャージで、

私も体操服を着ていて、

場所は見覚えのある保健室で。


やっっぱり...

夢だったんだって。


現実世界に戻ってきた私を酷く恨んだ。


「なんで起こすのお〜」


「第一声がそれかよ〜...心配したんだぞ。」


「あ...すいません、先生」


先生、か。


本物の紫音悟だ。


「今日はもう帰れ。睡眠は十分にとるんだぞ」


去っていく後姿を見つめて、

なんだか泣きそうになってきた。


また後ろ姿...

ほんのさっきまで、

私を見てくれていたのになぁ...


夢って残酷...
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