ワスレナグサ。〜忘れたくない君との恋〜
「大丈夫?咲良」
「うん。ありがとウメちゃん。私、倒れた?」
「いきなりね!熱中症だって。あんた、最近寝れてないって言ってたし、それも関係あるんじゃない?」
たしかに...最近あまり眠れない日が続いていた。
...先生の事考えてて。
「良い奴だよね、あの人。」
ボソッとウメちゃんがそう言った。
「あの人?」
「だから、シオンセンセー。」
「ああ...うん、とってもね」
「でもさ、先生だから、咲良が生徒だから、だよ。その優しさは。」
「ウメちゃん...」
諭すようなウメちゃんの言葉に
涙が止まらなかった。
何で、夢から覚めてしまったんだろう。
どうして、あんな夢を見せられたんだろう。
「そうだよねー...夢のようにはいかないよね。」