ワスレナグサ。〜忘れたくない君との恋〜
その日、日直だった私は、
体育の日誌を届けるようにと、
担当の先生に言われていた。
体育教官室。
普段近づくことないから、ちょっと怖い。
ドキドキしながら、扉をノックした。
「は〜い」
返答が聞こえて、私は扉を開けた。
「お?日誌?1人で運んだの?」
クラス分の日記を運んでいた私に、
そう声を掛けてきたのが先生だった。
紫音先生だ...
初めて近くで見る先生に、少しドキドキしていた。
「手伝うよ、貸して」
私が持っていた日誌を全て取って、
机にポンっと置いた。
「あ、ありがとうございます!」
「どういたしまして〜。松村さん。」
ニコっと笑って私の名前を呼ぶ先生。