放課後、先生と秘密の時間。

その仕草で胸がキュンっと甘く響く。


や、やばい。こんな不意打ち聞いてない!


なんか今日の先生、甘くない?
気のせいかな?



「せ、先生は恋人とかいるんですか!?」


「へ?」


「…………へ?」



…………あれ?私、今なんて言った?


ホッチキスを持ったまま固まる私と先生。お互い目をぱちぱちと瞬きをする。


私、とんでもないこと言ったような……。


緊張と嬉しさで考えられなくなったらしい。私の頭は。ってか、自分で墓穴を掘っていくような真似をしてるじゃん!


何、自分から傷つきに行きに言ってるんだよ!


私のバカ!



「あ、あ、あの………!今のは忘れてください!」


「…………」



無言の先生に謝る。
だけど冷や汗が止まらなくてどうにかなってしまいそう。


ダメじゃん。
気持ちを隠し通さなきゃ。


この気持ちは卒業式まで秘密にしておくの。先生には私なんて眼中にすらないんだから。
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