君が空を見上げるまで、僕は待ち続けます。
それからも2日に1回程のペースで稔の元に通い続けた。全然離してくれない稔だったが、ある日看護師さんにこっぴどく叱られ、それからは大人しく離してくれるようになった。
「なぁなぁ慧!」
ある日、いつもより高い声でベットの上にいる彼から声をかけられた。見れば彼の元には車椅子が置いてあり、彼自身もどこかへ行く用意をしているようだ。
「聞いてくれよ、俺、あと1週間で退院できるんだって!そんで、今日は外出許可も貰っちゃった!!」
「で?」
「一緒に行こ!!!」
「綺麗な看護師さんと行けよ。」
「薄情〜〜!看護師さんでもいいけど、辰徳(たつのり)さんが慧とじゃなきゃダメだって言ってたんだもん。」
「伯父さんが?はぁぁぁぁ……」
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop