ラヴシークレットルーム ~日詠医師の溺愛クリスマスイヴは・・・
「ナオフミさん、最近、あたしに極甘・・・」
『極甘?』
「もしかして・・・私に何か後ろめたいこととか・・あるの?」
クリームシチューをよそった皿を両手で持ったまま様子を窺うように上目遣いで俺を見つめた伶菜。
後ろめたいことって
俺が浮気してるとか・・そういうことなのか?
「後ろめたいこと?・・・なんでそう思うんだ?」
『だって、ナオフミさんらしくない発言連発で・・・』
確かに伶菜の言う通り“俺らしくない発言”かもしれない
今までの俺なら、必要性があると自分で判断できるギリギリのところまで追い込まれないと自分の想いとかを打ち明けなかった
でも、生死を彷徨う伶菜の姿を目の当たりにして
どれだけ自分の腹の中で彼女のことを想ってもそれをちゃんと伝えなくては想っていないのも同然
・・・改めてそう痛感せずにはいられなかった
だからこそ、今までの自分から変わりたい
そう思った上での言動なんだ
でも伶菜にはどうやら誤解されているみたいだが・・・
『後ろめたいことって、浮気とかそういうことか?』
だが、このまま誤解された状態は良くない
それは今まで彼女と過ごした日々から学んだこと
「・・・ゴメンなさい、疑っちゃいけないってわかってる・・・でも、ナオフミさん、相変わらずモテるみたいだから・・」
『モテるか・・・自分ではそんな気はしてないけど。俺は伶菜だけでいいだけどな。モテるとかは。』
「・・・私だけ・・ですか?」
頬が一瞬で赤く染まり、持っていた皿が傾いているのに気がつかないぐらい動揺した伶菜。
即座に俺が皿を支えると彼女は俺のその行動に対しても驚きを隠さなかった。
その反応だけでも心がくすぐられながら満たされるのに
俺はもっと欲しくなるんだ
・・・伶菜のスキという気持ちが
『そう。だから言えよ、いつもの。』
「・・・いつものって・・・ダイスキ、ダイスキ・・・?」