ラヴシークレットルーム ~日詠医師の溺愛クリスマスイヴは・・・
隣で俺の慌てた行動をじっと見ていた奥野さんは、面白くてたまらない様子。
なんだか悔しい俺。
怖いものナシの奥野さんに少しでも頭の中がモヤモヤするようなことをもたらしてやろうと、彼女のことを気にかけているであろう存在がいることをチラつかせてみた。
その存在は
陽菜の命を救ってくれた名古屋城北総合病院の
小児科の橘医師
伶菜が陽菜を連れて、橘医師の乳児検診に行くと、何かと俺の話を聴いてくるらしい・・・奥野さんがらみで
伶菜は、”橘先生、ナオフミさんと奥野先生の関係、気にしているみたいよ~。あたしもそうだったからわかる!” なんて嬉しそうに報告してきて
それは伶菜からの又聞きだから、いまひとつ信憑性に欠けるかもしれないけれど、
俺がチラつかせた存在に対し、奥野さんはあっさりと“いない”と否定し、“仕事が恋人”と強がった。
奥野さんはいまひとつピンと来てないみたいだが、
少しはモヤモヤさせられただろうか?
でも、そういう意地悪心だけでなく、
奥野さんには学生の頃から現在に至るまで何かと世話になっていることもあって
俺にとって奥野さんは姉のような身近な存在
だからこそ、気がついて欲しいんだ
俺もようやく掴んだ幸せというものが
今度は彼女のすぐ傍にあるかもしれないということを・・・