#青春リクエスション
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴る、今日も生徒会に行かなくちゃ。
「今日めっちゃ天気いいな!」
教室の窓を全開にした凛空ちゃんが外に向かって喋ってる。声が大きいから下校していく生徒たちみんなに聞こえちゃうんじゃないかって思うぐらい。
「外で遊びたくない!?」
「外で何して遊ぶの?」
「うーん、銅像さんが転んだかなっ」
「懐かしい!」
隣に並んで同じように窓の外に顔を出した。
本当だ、あったかくて気持ちいい。すっかり春の気候で、なんなら初夏に入りそう。
「由夢っ」
名前を呼ばれて振り返ると、スクールバッグを肩にかけた寧々が立っていた。
「私部活行くから、また明日ね。有末くんも」
「うん、また明日!」
「明日~!」
ばいばいと手を振って、部活へ行く寧々を見送った。凛空ちゃんもマネして手を振っていた。
「近澤ちゃんすごいね、部長でしょ?」
「うん、寧々はやりたくなかったみたいだけどみんなに熱望されてだって」
「やっぱさ、見てる人はちゃんと見てるんだよね」
「ね」
ますます力が入る寧々は2年生になってからより部活に励んでる。今年こそは大会に出るんだって。今年こそは私も応援しに行こう。
凛空ちゃんがリュックを背負った。
「そーいえばさー、会長と藤代先輩付き合い始めたんだってね。マブ先輩に聞いてビックリしたし!」
「あんまり変わらないもんね、2人とも」
私もスクールバッグを肩にかけて生徒会室へ行く準備をした。
「みんなショックかなー。マジでタグついでに会長と付き合いたい人いたと思うし、笑った藤代先輩見たら即落ちの奴いると思うんだよなー」
「でもそーゆう噂もあったし、むしろ憧れの2人かもよ」
最近の花絵先輩はよく笑っていた。暁先輩の前でも誰の前でも、可愛い八重歯を見え隠れさせながら。
「私も憧れちゃうな!」
窓を閉めて、教室を出る。
さぁ今日も生徒会に青リクに忙しい。
だから恋はもうしばらくいいや、ちょっとお休みをしよう。
「…ねぇ、本当にもう由夢は恋しないの?」
「うん、疲れちゃったから。それにもう苦しい思いもしたくないんだ、私案外小心者なんだよね」
それで、またいつか誰か好きな人ができたら…その時めいっぱい恋をしよう。
今度こそは、私を好きになってくれる人と。
「…でも由夢が恋しないと俺が困るんだけど」
いたずらな表情で口を尖らせる、サラッと言うから一瞬よくわからなかった。
でもよくわかならいで止められない。
「ねぇ凛空ちゃん!私実はすっごい恋愛初心者なの!だからそんなこと言われたら結構本気にしちゃうから、念のため聞いておきたいんだけどそれってどうゆ意味!?」
「そのまんまの意味!」
ニカッと大きな口を開けて笑って、そのまま勢いよく走り出した。
身軽な凛空ちゃん、足も速い。
「え、ちょっと待ってよ!置いてかないでよ!」
負けじと走り出した。
チャイムが鳴る、今日も生徒会に行かなくちゃ。
「今日めっちゃ天気いいな!」
教室の窓を全開にした凛空ちゃんが外に向かって喋ってる。声が大きいから下校していく生徒たちみんなに聞こえちゃうんじゃないかって思うぐらい。
「外で遊びたくない!?」
「外で何して遊ぶの?」
「うーん、銅像さんが転んだかなっ」
「懐かしい!」
隣に並んで同じように窓の外に顔を出した。
本当だ、あったかくて気持ちいい。すっかり春の気候で、なんなら初夏に入りそう。
「由夢っ」
名前を呼ばれて振り返ると、スクールバッグを肩にかけた寧々が立っていた。
「私部活行くから、また明日ね。有末くんも」
「うん、また明日!」
「明日~!」
ばいばいと手を振って、部活へ行く寧々を見送った。凛空ちゃんもマネして手を振っていた。
「近澤ちゃんすごいね、部長でしょ?」
「うん、寧々はやりたくなかったみたいだけどみんなに熱望されてだって」
「やっぱさ、見てる人はちゃんと見てるんだよね」
「ね」
ますます力が入る寧々は2年生になってからより部活に励んでる。今年こそは大会に出るんだって。今年こそは私も応援しに行こう。
凛空ちゃんがリュックを背負った。
「そーいえばさー、会長と藤代先輩付き合い始めたんだってね。マブ先輩に聞いてビックリしたし!」
「あんまり変わらないもんね、2人とも」
私もスクールバッグを肩にかけて生徒会室へ行く準備をした。
「みんなショックかなー。マジでタグついでに会長と付き合いたい人いたと思うし、笑った藤代先輩見たら即落ちの奴いると思うんだよなー」
「でもそーゆう噂もあったし、むしろ憧れの2人かもよ」
最近の花絵先輩はよく笑っていた。暁先輩の前でも誰の前でも、可愛い八重歯を見え隠れさせながら。
「私も憧れちゃうな!」
窓を閉めて、教室を出る。
さぁ今日も生徒会に青リクに忙しい。
だから恋はもうしばらくいいや、ちょっとお休みをしよう。
「…ねぇ、本当にもう由夢は恋しないの?」
「うん、疲れちゃったから。それにもう苦しい思いもしたくないんだ、私案外小心者なんだよね」
それで、またいつか誰か好きな人ができたら…その時めいっぱい恋をしよう。
今度こそは、私を好きになってくれる人と。
「…でも由夢が恋しないと俺が困るんだけど」
いたずらな表情で口を尖らせる、サラッと言うから一瞬よくわからなかった。
でもよくわかならいで止められない。
「ねぇ凛空ちゃん!私実はすっごい恋愛初心者なの!だからそんなこと言われたら結構本気にしちゃうから、念のため聞いておきたいんだけどそれってどうゆ意味!?」
「そのまんまの意味!」
ニカッと大きな口を開けて笑って、そのまま勢いよく走り出した。
身軽な凛空ちゃん、足も速い。
「え、ちょっと待ってよ!置いてかないでよ!」
負けじと走り出した。