#青春リクエスション
お昼にはファミレスでパスタを食べて、駅前ショッピングしてみたり、たまに写真を撮ったりもして…完全にデートだった。
慣れないこんなことも、途中からすっかり忘れてしまうぐらい気付けば楽しんでいた。
「これ由夢ちゃん似合いそう」
「え、…可愛すぎないですか?りぼんのシュシュって」
小さな雑貨屋さんで見付けた薄い桃色の大きなりぼんが付いたシュシュ、確かに可愛いけど私にはどうかなと思った。
「そうかな?由夢ちゃんは結ったりしないの?」
肩より長い髪だけど、真っ直ぐ伸びすぎてる直毛ってこともあってそのまんまにしてることの方が多かった。
「あんまりしないですね」
「可愛いと思うけどな」
この言葉に深い意味なんてない。
わかってる。
もうわかってる。
さらーっと言っちゃうのは暁先輩の癖みたいなものだ。
なのになんでだろう、頭の中で何度も木霊した。
“可愛いと思うけどな”
「…っ、藤代先輩のが似合うんじゃないですか。美人ですし」
わざと名前を出してみたいになった。つい、口から出てしまった。
「まぁ、花絵ちゃんは美人だけど…でも由夢ちゃんだって可愛いじゃん」
倍になって返って来た気がした。
「比べるなんてナンセンスだからこれに答えなんて出ないけど」
暁先輩がりぼん付きのシュシュを手に取った。
「それに俺は今、由夢ちゃんと話してるんだけど?」
私の髪にあてるように。
「ほら、やっぱ可愛いよ」
優しい声で。
ダメだ、すごいダメだ。
これはダメだよ…!
勘違いしちゃう…っ!
飲まれる前に話しを変えよう!!!
「こ、この雑貨屋さん可愛いですね!暁先輩は知ってたんですか?私ここ知らなかったです!」
「うん、由夢ちゃんに喜んでもらいたくて探したんだ」
絶対ダメーーーーーー…っ!!!
嬉しいだなんて、思ったらダメ。
だってこれはデートであってデートじゃない。
そんな喜んでいいもんじゃない。
最後に傷付くのは私なんだから。
慣れないこんなことも、途中からすっかり忘れてしまうぐらい気付けば楽しんでいた。
「これ由夢ちゃん似合いそう」
「え、…可愛すぎないですか?りぼんのシュシュって」
小さな雑貨屋さんで見付けた薄い桃色の大きなりぼんが付いたシュシュ、確かに可愛いけど私にはどうかなと思った。
「そうかな?由夢ちゃんは結ったりしないの?」
肩より長い髪だけど、真っ直ぐ伸びすぎてる直毛ってこともあってそのまんまにしてることの方が多かった。
「あんまりしないですね」
「可愛いと思うけどな」
この言葉に深い意味なんてない。
わかってる。
もうわかってる。
さらーっと言っちゃうのは暁先輩の癖みたいなものだ。
なのになんでだろう、頭の中で何度も木霊した。
“可愛いと思うけどな”
「…っ、藤代先輩のが似合うんじゃないですか。美人ですし」
わざと名前を出してみたいになった。つい、口から出てしまった。
「まぁ、花絵ちゃんは美人だけど…でも由夢ちゃんだって可愛いじゃん」
倍になって返って来た気がした。
「比べるなんてナンセンスだからこれに答えなんて出ないけど」
暁先輩がりぼん付きのシュシュを手に取った。
「それに俺は今、由夢ちゃんと話してるんだけど?」
私の髪にあてるように。
「ほら、やっぱ可愛いよ」
優しい声で。
ダメだ、すごいダメだ。
これはダメだよ…!
勘違いしちゃう…っ!
飲まれる前に話しを変えよう!!!
「こ、この雑貨屋さん可愛いですね!暁先輩は知ってたんですか?私ここ知らなかったです!」
「うん、由夢ちゃんに喜んでもらいたくて探したんだ」
絶対ダメーーーーーー…っ!!!
嬉しいだなんて、思ったらダメ。
だってこれはデートであってデートじゃない。
そんな喜んでいいもんじゃない。
最後に傷付くのは私なんだから。