#青春リクエスション
「いや、不可能でしょう」
食い気味で花絵先輩の低音が響いた。
花絵先輩の低音ボイスが出る時は決まって、暁先輩の言葉に飽きれている時。
だいたい私はるんるんで聞いてるんだけど、さすがにこれは花絵先輩と同意見だった。
うん、普通に無理じゃない??
「なんで?」
「なんでって逆になんで出来ると思ってんの?」
「俺は不可能を可能にする男だよ」
「屁理屈なだけでしょ!」
屁理屈をスマホで検索してみた。
“まるですじの通らない理屈。”
…しっくり来る。
暁先輩が憂わしげに息を吐いた。
「というか、そもそも何でテストって嫌なんだろう?」
しーんと空気が抜けていく。
首を傾げ頭には?マークを浮かべてる暁先輩は本気で言っている。
「…お前がすげぇ嫌だわ」
「暁、こう見えて学年トップだからね」
「「そうなんですか!?」」
声を揃えた私と凛空ちゃんに、ははっと暁先輩が笑ってる。
イメージ通りと言えばそうなんだけど、生徒会長だし、発想は柔軟だし、でもなんかなんとなく…
「こんなバカなことしてる奴がトップなんて腹立たしいわよね」
「そこまでは思ってないですっ」
天才となんちゃらは紙一重ってやつなのだろうか…あ、それだと失礼だな!違うな、あれだ!天才の考えることはわからないってやつだ!
「じゃあ絶対勉強できない俺ら気持ちなんてわかんないすよ」
「凛空くんもテスト嫌いなんだ?」
「てゆーか好きな奴のが少ないと思いますけど」
「そーなの?みんな嫌いなの?」
やっぱり頭のいい人にはいい人にしかわからないことってあるんだろうなと思った。
「普通に嫌いだろ!」
「その理由を教えてよ」
「人の心がない暁にはわからないわよ」
「花絵ちゃん今聞いてるのはテストを嫌いな理由であって俺の悪口じゃないから!」
私も好きではない、全然。
でも理由なんて考えたことない。
テストが嫌いな理由って何?単に勉強したくないからじゃない?
「凛空くんなんで?」
「なんでって…」
視線がじっと凛空ちゃんに集まる。いざ聞かれたら理由を答えるのって難しいかもしれない。
食い気味で花絵先輩の低音が響いた。
花絵先輩の低音ボイスが出る時は決まって、暁先輩の言葉に飽きれている時。
だいたい私はるんるんで聞いてるんだけど、さすがにこれは花絵先輩と同意見だった。
うん、普通に無理じゃない??
「なんで?」
「なんでって逆になんで出来ると思ってんの?」
「俺は不可能を可能にする男だよ」
「屁理屈なだけでしょ!」
屁理屈をスマホで検索してみた。
“まるですじの通らない理屈。”
…しっくり来る。
暁先輩が憂わしげに息を吐いた。
「というか、そもそも何でテストって嫌なんだろう?」
しーんと空気が抜けていく。
首を傾げ頭には?マークを浮かべてる暁先輩は本気で言っている。
「…お前がすげぇ嫌だわ」
「暁、こう見えて学年トップだからね」
「「そうなんですか!?」」
声を揃えた私と凛空ちゃんに、ははっと暁先輩が笑ってる。
イメージ通りと言えばそうなんだけど、生徒会長だし、発想は柔軟だし、でもなんかなんとなく…
「こんなバカなことしてる奴がトップなんて腹立たしいわよね」
「そこまでは思ってないですっ」
天才となんちゃらは紙一重ってやつなのだろうか…あ、それだと失礼だな!違うな、あれだ!天才の考えることはわからないってやつだ!
「じゃあ絶対勉強できない俺ら気持ちなんてわかんないすよ」
「凛空くんもテスト嫌いなんだ?」
「てゆーか好きな奴のが少ないと思いますけど」
「そーなの?みんな嫌いなの?」
やっぱり頭のいい人にはいい人にしかわからないことってあるんだろうなと思った。
「普通に嫌いだろ!」
「その理由を教えてよ」
「人の心がない暁にはわからないわよ」
「花絵ちゃん今聞いてるのはテストを嫌いな理由であって俺の悪口じゃないから!」
私も好きではない、全然。
でも理由なんて考えたことない。
テストが嫌いな理由って何?単に勉強したくないからじゃない?
「凛空くんなんで?」
「なんでって…」
視線がじっと凛空ちゃんに集まる。いざ聞かれたら理由を答えるのって難しいかもしれない。