#青春リクエスション
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@nene_chika
“全国高等学校新体操選抜大会なんかなくなればいいのに”
としか呟かれてなくてアイコンもプロフィールも何も書かれてない。
フォロー数もフォロワー数も0だし、繋がれるような人もいなくてこれだけじゃ何も情報が得られない。
はぁ…、困ったな。
寧々はあんな風に言ってたけど気にしてないわけないよね。SNSでも学校でも、寧々は何もしてないのに、絶対的に寧々が悪いことなんてひとつもないのに…あんな風に言われて、傷付かないわけない。
「由夢ちゃん、出来たらこっちのことも考えてね」
「………!」
机に顔を伏せたまま聞いてるようで聞いてなかった本日の生徒会会議、暁先輩に呼ばれとりあえず顔を上げてみた。
今日は新入生歓迎会の係決め…、たぶん。
暁先輩がプリントを見ながら話し合いを進めていくのをぼんやり聞いていた。
「井住さん、近澤さん大丈夫だった?」
花絵先輩が心配して聞いてくれた。
「はい、寧々は…自分じゃないから堂々としてればいいって」
…そうかな、堂々としてても寧々が感じる冷たい言葉の数々は変わらないと思う。寧々が黙ってればいいだけのことでもない気がする。
「そっか、2年生の間でも噂になってたから。大丈夫かなって思ってたのよね」
「…Speaksってこんなに影響力あったんですね」
あんなに過疎アプリだと思っていたのに、いつの間にかこんなに大きくなってしまった。大きくなったらなったで、悪用しようとする人も出て来るんだ。
「由夢…、俺がSpeaksで言おうか?近澤ちゃんじゃないよって」
「ううん、ありがとう。でもそれじゃあ根本的な解決にはならないっていうか…」
きっと余計に広まってしまうだけだと思う…
「あのー、今生徒会会議中なんだよね?忘れてない?こっちの話し合いにも参加してもらえる?」
「昨日よりさらに拡散されてるからな。第三者たちの呟きも加速してるし、Speaks飛び出して広まってるな」
「マブまでそっちに参加し出した!!!」
「でもこのままだと青春リクエスションにも影響出るぞ」
「………。」
暁先輩がう~んと唸りながらプリントを裏返した。
「でも昨日も言ったように、ここでは解決できないんだよ」
「それもそうなんだけどな」
解決方法なら1つある。
でもそれは前にも言われたことがあった。
だけどこれ以外に方法がなくてダメ元で聞いてみるしかなかった。
「…あの、これって誰の呟きとかわかんないんですか?」
「わかんねぇな、そんな風に作ってないしな」
「馬渕先輩の力でどうにか解析って出来ないんですか?」
「それはしない」
「何でですか!私の大事な友達があることないこと言われてるんですよ!」
「作った時にノギと決めたんだ。絶対に発言者特定はしないって」
チラッと暁先輩の方を見るとにこっと笑うだけだった。
それ以上何も言わなくて何も教えてくれなかった。
力になってくれると思ったのに。
@nene_chika
“全国高等学校新体操選抜大会なんかなくなればいいのに”
としか呟かれてなくてアイコンもプロフィールも何も書かれてない。
フォロー数もフォロワー数も0だし、繋がれるような人もいなくてこれだけじゃ何も情報が得られない。
はぁ…、困ったな。
寧々はあんな風に言ってたけど気にしてないわけないよね。SNSでも学校でも、寧々は何もしてないのに、絶対的に寧々が悪いことなんてひとつもないのに…あんな風に言われて、傷付かないわけない。
「由夢ちゃん、出来たらこっちのことも考えてね」
「………!」
机に顔を伏せたまま聞いてるようで聞いてなかった本日の生徒会会議、暁先輩に呼ばれとりあえず顔を上げてみた。
今日は新入生歓迎会の係決め…、たぶん。
暁先輩がプリントを見ながら話し合いを進めていくのをぼんやり聞いていた。
「井住さん、近澤さん大丈夫だった?」
花絵先輩が心配して聞いてくれた。
「はい、寧々は…自分じゃないから堂々としてればいいって」
…そうかな、堂々としてても寧々が感じる冷たい言葉の数々は変わらないと思う。寧々が黙ってればいいだけのことでもない気がする。
「そっか、2年生の間でも噂になってたから。大丈夫かなって思ってたのよね」
「…Speaksってこんなに影響力あったんですね」
あんなに過疎アプリだと思っていたのに、いつの間にかこんなに大きくなってしまった。大きくなったらなったで、悪用しようとする人も出て来るんだ。
「由夢…、俺がSpeaksで言おうか?近澤ちゃんじゃないよって」
「ううん、ありがとう。でもそれじゃあ根本的な解決にはならないっていうか…」
きっと余計に広まってしまうだけだと思う…
「あのー、今生徒会会議中なんだよね?忘れてない?こっちの話し合いにも参加してもらえる?」
「昨日よりさらに拡散されてるからな。第三者たちの呟きも加速してるし、Speaks飛び出して広まってるな」
「マブまでそっちに参加し出した!!!」
「でもこのままだと青春リクエスションにも影響出るぞ」
「………。」
暁先輩がう~んと唸りながらプリントを裏返した。
「でも昨日も言ったように、ここでは解決できないんだよ」
「それもそうなんだけどな」
解決方法なら1つある。
でもそれは前にも言われたことがあった。
だけどこれ以外に方法がなくてダメ元で聞いてみるしかなかった。
「…あの、これって誰の呟きとかわかんないんですか?」
「わかんねぇな、そんな風に作ってないしな」
「馬渕先輩の力でどうにか解析って出来ないんですか?」
「それはしない」
「何でですか!私の大事な友達があることないこと言われてるんですよ!」
「作った時にノギと決めたんだ。絶対に発言者特定はしないって」
チラッと暁先輩の方を見るとにこっと笑うだけだった。
それ以上何も言わなくて何も教えてくれなかった。
力になってくれると思ったのに。