神様が私の願いを最後に叶えてくれるなら


 幼い頃から勘の鋭い妹は、何かを察知したようだ。

 細めた目で私を見下すように、冷めた表情をしている。


「秘密よ、誰でもいいじゃない……」


「ふ~ん、愛奈に言ったら都合が悪いんだ」


「そんなことないわよ!」


「お姉ちゃん、どうしてムキになるのさ」


「もう、ほっといてよ!」


 妹のことは嫌いじゃないけど、ちょっと付き合いづらい感じ。

 幼い頃は後を付いてきて、姉の私がすることを何でも真似していた。


 持ってるものを欲しがり、手に入れるまで泣き叫ぶ。

 根負けして私が手に持ってる物を渡すけど、すぐに飽きて投げ捨ててしまう。


 私より年下の妹なので、仕方ないのかなといつも思ってる。



 そんな妹が、中学生になると態度が一変した……




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