神様が私の願いを最後に叶えてくれるなら
周りの男子から好意を持たれる方法を、身につけたようだ。
笑顔を見せて、何気ない会話をしながら甘えるように体を寄せていく。
姉の私でも可愛らしく見えてしまうのだから、世の中の男子なら尚更だろう。
「そっか、お姉ちゃん覚悟したんだね……」
ちょっと低い声で意味深につぶやいた妹。
私から視線を反らすと、それ以上なにも言わずに黙って部屋を出ていった。
「なんなのよ、あの子……」
いつもだったら、しつこいぐらい色々と聞いてくる。
でも、おとなしく引き下がってくれた行動が逆に不安な思いを抱いてしまう。
嫌な予感はするけど、気にしてもしかたないので作業の手を進めることにする。
試行錯誤を繰り返しながら編み続け、なんとか形になってきた毛糸のマフラー。
「けっこう上手にできたかもしれない!」