神様が私の願いを最後に叶えてくれるなら
3.告白と手編みのマフラー
高校二年生の冬、私は春樹に告白すると決めた。
クリスマスが近いことを思い付き、この季節を最大限に利用させてもらう。
色鮮やかな町並みやイルミネーションの中で告白すると、ちょっと気が楽かな。
私と春樹が顔を合わせた状態で、はっきりと伝えられたら。
好きです、付き合ってください……
なんて、頬を赤く染めながら幼なじみに向かって言えないよね。
恥ずかしくて言葉で伝えられないとしたら、直筆の手紙がいいかな。
告白の言葉を綴った手紙と一緒に、毛糸のマフラーもプレゼントとして手渡そう。
「よし、決めた……」
今日の日付は、ちょうどクリスマスの一ヶ月前。
手編みで心を込めて作った毛糸のマフラーを、春樹に渡すと決心した。