猫が恋した5日間
「すごい綺麗だよねぇ~!!あいりの大好きな場所なんだよぉっ♪
悩みとかふっとんじゃうんだぁ~!!」
あいりが満開の笑みで空を見ながら笑う。
あいりの大好きな場所......
人間でも、僕、猫でも、誰もが気に入る場所だね。
僕もこの場所、大好きになったよ?
大きな1本の木の影は、冷たくて、涼しくて。どことなく心地よくて。
和む。
ウトウトしていると、風が僕の肌をきるような速さと冷たさで、吹いてきた。
『ニャ゙ァ゙ッ!!!!!!!!!』
「わっ」
風の勢いは、すごく、いや、ちっちゃい猫の僕には、
すごい物に感じました。
「ココ。寒い?」
あいりが、自分の洋服をギュッと掴みながら、問いかけてくる。