大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「日織ちゃんって……一見天真爛漫でふわふわの天然さんに見えるけど……結構ココって部分では自分を曲げない芯の強さがあるわよね」
さっき自分も思っていたことを佳穂に言われて、修太郎は少し驚いてしまった。
「あら? 気付いてないと思ってた? ちょっと話したら分かるわよ、そのぐらい」
だから、修太郎が日織に負けてしまえるようになれたのは好ましいことなのだと佳穂が笑う。
「修太郎がね、日織ちゃんのそういう絶対に譲れないところまで押さえつけてしまったら……きっと貴方たちの関係って崩壊しちゃうと思うのよ」
サラリと恐ろしいことを言う佳穂に、修太郎は思わず腰が浮いてしまった。
「何慌ててるのよ。今の修太郎なら大丈夫よって話じゃない。だってほら、今回の売り子の件は日織ちゃんにとっての『譲れないところ』だったからあけて通したわけでしょう?」
言われて、修太郎は小さく吐息を落として「その通りだよ」とつぶやいた。
今朝だって、本当は『行ってきますね』と羽住酒造に出向くのだとメールしてきた日織に、ついて行きたかった修太郎だ。
さっき自分も思っていたことを佳穂に言われて、修太郎は少し驚いてしまった。
「あら? 気付いてないと思ってた? ちょっと話したら分かるわよ、そのぐらい」
だから、修太郎が日織に負けてしまえるようになれたのは好ましいことなのだと佳穂が笑う。
「修太郎がね、日織ちゃんのそういう絶対に譲れないところまで押さえつけてしまったら……きっと貴方たちの関係って崩壊しちゃうと思うのよ」
サラリと恐ろしいことを言う佳穂に、修太郎は思わず腰が浮いてしまった。
「何慌ててるのよ。今の修太郎なら大丈夫よって話じゃない。だってほら、今回の売り子の件は日織ちゃんにとっての『譲れないところ』だったからあけて通したわけでしょう?」
言われて、修太郎は小さく吐息を落として「その通りだよ」とつぶやいた。
今朝だって、本当は『行ってきますね』と羽住酒造に出向くのだとメールしてきた日織に、ついて行きたかった修太郎だ。