大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「元々? それがどの時期を指していらっしゃるのかよく分からないですけど……私、小さい頃からずっとずっと私のままですよ?」
十升の疑問に、キョトンとした顔でそこまで言って、
「あのっ、それはそうと……羽住くん! 私の呼び名、〝日織〟って呼ぶのは、やめることにしてくださったのですねっ」
とニッコリ微笑んだ。
十升が自分のことを気安く下の名で呼ぶことを、修太郎がよく思っていないのは分かっていた日織だ。日織自身も、何となく修太郎以外の異性からそう呼ばれることに抵抗を感じていたから、「塚田さん」と呼んでもらえるならそれに越したことはない。
「私が結婚してるっていうの、羽住くんにもやっと認めて頂けたみたいで、すっごくすっごく嬉しいのですっ」
そこまで言って、シュピッと背筋を伸ばして胸を張ると、
「私、人妻なのですっ!」
と謎の宣言をする日織だった。
十升の疑問に、キョトンとした顔でそこまで言って、
「あのっ、それはそうと……羽住くん! 私の呼び名、〝日織〟って呼ぶのは、やめることにしてくださったのですねっ」
とニッコリ微笑んだ。
十升が自分のことを気安く下の名で呼ぶことを、修太郎がよく思っていないのは分かっていた日織だ。日織自身も、何となく修太郎以外の異性からそう呼ばれることに抵抗を感じていたから、「塚田さん」と呼んでもらえるならそれに越したことはない。
「私が結婚してるっていうの、羽住くんにもやっと認めて頂けたみたいで、すっごくすっごく嬉しいのですっ」
そこまで言って、シュピッと背筋を伸ばして胸を張ると、
「私、人妻なのですっ!」
と謎の宣言をする日織だった。