大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
「ねぇ〝日織〟。もっと貴女を僕に感じさせて? ――お願い」
普段は「さん付け」で呼ぶ妻の名を、わざと呼び捨てにして許しを乞う。
自分でもずるいなと思ったけれど、日織が絡むことに関しては、全力を尽くさないという選択肢自体が修太郎の中にはないのだから仕方がない。
「も、……、れたので、は……しいのは、……ヤ、なのです。や、しく、していただきたいのです」
と、腕の中の日織が観念したように小声で何かゴニョゴニョと言ってきて。
照れたような拗ねたようなその表情が可愛くて、修太郎は口元に微かに笑みを浮かべながら「ごめんなさい。よく聞き取れなかったのでもう一度言って頂けますか?」と日織の耳朶を食んだ。
日織はそんな修太郎に、恥ずかしさから逃れるみたいにギュッと抱きつくと、「もう疲れたので……は、激しいのはイヤなのです。や、優しく、して……いただきたいのです」と修太郎の胸に額をスリスリと擦り寄せる。
修太郎は、そんなことをしておいてセーブして欲しいと言う日織のことを、手に負えない煽り魔だな、と思ってしまった。
普段は「さん付け」で呼ぶ妻の名を、わざと呼び捨てにして許しを乞う。
自分でもずるいなと思ったけれど、日織が絡むことに関しては、全力を尽くさないという選択肢自体が修太郎の中にはないのだから仕方がない。
「も、……、れたので、は……しいのは、……ヤ、なのです。や、しく、していただきたいのです」
と、腕の中の日織が観念したように小声で何かゴニョゴニョと言ってきて。
照れたような拗ねたようなその表情が可愛くて、修太郎は口元に微かに笑みを浮かべながら「ごめんなさい。よく聞き取れなかったのでもう一度言って頂けますか?」と日織の耳朶を食んだ。
日織はそんな修太郎に、恥ずかしさから逃れるみたいにギュッと抱きつくと、「もう疲れたので……は、激しいのはイヤなのです。や、優しく、して……いただきたいのです」と修太郎の胸に額をスリスリと擦り寄せる。
修太郎は、そんなことをしておいてセーブして欲しいと言う日織のことを、手に負えない煽り魔だな、と思ってしまった。